
ボルダリングでロングヘアを下ろしたまま登ると、視界に入ったり、汗で首元に張り付いたりして動きに集中しにくくなります。さらに、髪がホールドや器具に触れると、思わぬ引っかかりにつながることもあります。ロングの髪型は、おしゃれさよりも「崩れにくさ」「安全性」「首や肩の動かしやすさ」を優先してまとめるのが基本です。
ロングヘアでボルダリングを楽しむなら、まず髪が邪魔にならない状態を作ることが大切です。見た目だけで選ぶのではなく、登る動きや落下時のことも考えてまとめましょう。
ボルダリングは、手足を大きく動かしながら壁を登るスポーツです。上を見たり、横へ体をひねったりする場面が多いため、ロングヘアを下ろしていると髪が顔にかかりやすくなります。視界が遮られると、次に持つホールドを確認しづらくなり、足の置き場も迷いやすくなります。髪をかき上げる動作が増えると、手についたチョークが髪に付いたり、登るリズムが崩れたりすることもあります。
ボルダリングだけならロープを使わないことが多いですが、ジムによってはリードクライミングやトップロープのエリアが近くにある場合があります。長い髪がロープ、器具、ホールド、服のフードなどに触れると、引っかかりや巻き込みの原因になることがあります。特に、髪をゆるく結んだだけの状態は毛先が大きく揺れやすいため、毛先までまとめる髪型を選ぶと安心です。
ボルダリングでは、登り切るだけでなく、途中で落ちることもあります。マットがあるとはいえ、後頭部や首まわりに硬いヘアアクセサリーがあると、着地や転倒時に痛みを感じる場合があります。金属のバレッタ、大きなクリップ、硬い飾り付きゴムは避け、やわらかいヘアゴムや布製シュシュを使うのがおすすめです。髪型は、頭の後ろで大きく盛るよりも、コンパクトにまとめるほうが動きやすくなります。
ロングヘアを結ぶ位置は、動きやすさに大きく関わります。低すぎる位置のひとつ結びは、首を反らすと毛束が背中に当たりやすくなります。一方で、高すぎるお団子は、壁に近づいたときや頭を動かしたときに気になることがあります。迷ったときは、後頭部の真ん中から少し下あたりでまとめると、首の動きと安定感のバランスが取りやすいです。
ボルダリング向きの髪型は、毛先が広がらず、登っている途中で直さなくてよいものが便利です。初心者でも試しやすいまとめ方を、特徴ごとに整理します。
ロングヘアのまとめ方で一番簡単なのは、低めから中間の位置で作るポニーテールです。髪を後ろに集めてゴムでしっかり結ぶだけなので、ジムに着いてからでも短時間で整えられます。ただし、毛先が長い人は登るたびに左右へ揺れ、顔や肩に当たることがあります。その場合は、結んだ毛束をさらに数カ所ゴムで留める「玉ねぎヘア」にすると、動きが抑えられて扱いやすくなります。
三つ編みは、ロングヘアを毛先までまとめられるため、ボルダリングと相性がよい髪型です。ポニーテールより毛束が広がりにくく、汗をかいても首元にまとわりつきにくくなります。作り方は、後ろでひとつに結んでから三つ編みにするだけでも十分です。髪が長くて重い人は、最初にゴムで根元を固定してから編むと、登っている間にゆるみにくくなります。
前髪やサイドの髪が落ちてくる人には、編み込みがおすすめです。頭の上から髪を少しずつ足しながら編むため、短い毛やレイヤーが入った髪もまとめやすくなります。慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、きっちり作る必要はありません。顔まわりだけを軽く編み込み、後ろは三つ編みやポニーテールにする方法でも、視界を確保しやすくなります。
お団子は首元が涼しく、髪の長さを感じにくいまとめ方です。ボルダリングでは、ふんわり大きなお団子よりも、毛先を内側に入れ込んだコンパクトな形が向いています。ピンを多く使うと外れたときに危ないため、ゴムを中心に固定しましょう。髪が多い場合は、ポニーテールにしてから毛束をねじり、根元に巻き付けて太めのゴムで留めると安定しやすいです。
髪型ごとの向き不向きを簡単に整理すると、次のようになります。
| 髪型 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 低めポニーテール | 短時間でまとめたい人 | 毛先が揺れる場合は追加で留める |
| 三つ編み | 毛先までまとめたい人 | 根元を先に結ぶと崩れにくい |
| 編み込み | 顔まわりの髪が落ちやすい人 | きつく編みすぎない |
| お団子 | 首元をすっきりさせたい人 | 硬いピンや大きな飾りは避ける |
最初から凝ったアレンジにするより、自分の髪の長さや量に合わせて、崩れにくい形を選ぶことが大切です。
同じロングヘアでも、髪の量、くせ、前髪の長さによって崩れやすい部分は変わります。自分の髪の特徴に合わせると、登っている最中のストレスを減らせます。
胸下まであるロングヘアは、ひとつ結びにしただけでは毛先が大きく揺れやすいです。登るときに体をひねると、毛束が肩に回り込んだり、顔の横に出てきたりすることがあります。長さがある人は、三つ編み、玉ねぎヘア、編み込みポニーテールのように、毛先まで段階的に固定できるまとめ方が向いています。最後の毛先は小さめのゴムで留め、ほどけにくい状態にしておきましょう。
髪の量が多い人は、ひとつのゴムだけで結ぶと重みで下がりやすくなります。登っている途中に結び目がゆるむと、何度も直すことになり集中しにくくなります。おすすめは、上半分を先に結び、残りの髪と合わせてもう一度結ぶ方法です。土台ができるため、ゴムがずれにくくなります。お団子にする場合も、最初にポニーテールをしっかり作ってからまとめると崩れにくいです。
髪が細い人ややわらかい人は、普通に結んでもゴムが下がりやすいことがあります。ボルダリングでは汗をかくため、さらに結び目がゆるみやすくなります。シリコンゴムだけで強く留めると髪に負担がかかる場合があるため、布で覆われた滑りにくいゴムを使うと扱いやすいです。結ぶ前に軽くブラッシングし、必要に応じてワックスやヘアミルクを少量なじませると、短い毛もまとまりやすくなります。
前髪が長い人や顔まわりにレイヤーがある人は、後ろの髪をまとめても細い毛が落ちてくることがあります。視界に入る髪は、ホールドを見るときの小さなストレスになります。ヘアバンド、細めの布ターバン、前髪クリップなどで固定すると快適です。ただし、硬い金属ピンや先端が鋭いピンは避けましょう。前髪をねじってゴムで留める方法なら、ピンを使わずにすっきりまとめられます。
髪型を崩れにくくするには、まとめ方だけでなく、使うアイテム選びも重要です。安全に登るためには、落ちやすいものや硬いものを避ける意識が必要です。
ロングヘアの人にとって、ヘアゴムはボルダリングの必需品です。登っている途中でゴムが切れたり、汗でゆるくなったりすることもあるため、予備をバッグに入れておくと安心です。細すぎるゴムは髪に食い込みやすく、太すぎるゴムは結び目が大きくなりやすいです。普段使っていて痛くなりにくいものを選び、ジムでは手首に一本つけておくと、髪型を直したいときにすぐ使えます。
汗をかきやすい人や、前髪が目に入りやすい人にはヘアバンドが便利です。額まわりの髪をまとめながら、汗が顔に流れるのも抑えやすくなります。選ぶときは、幅が広すぎず、締め付けが強すぎないものが向いています。きつすぎるヘアバンドは頭痛の原因になることがあり、ゆるすぎるものは登っている間にずれてしまいます。試着できる場合は、頭を上下に動かしてずれにくさを確認しましょう。
ボルダリングでは、落下したときの安全を考えてヘアアクセサリーを選ぶ必要があります。大きなクリップ、硬いバレッタ、金属のかんざし、飾りの多いピンは、外れて落ちたり、頭に当たったりする可能性があります。見た目がかわいくても、登るときには向かないものがあります。ジムで使うヘア用品は、軽くてやわらかく、外れても危険が少ないものを基準にしましょう。
髪をまとめるためにワックスやオイルを使う場合は、量を控えめにしましょう。つけすぎると手に移り、チョークのつき方やグリップ感に影響することがあります。チョークは手の汗を抑えて滑りにくくするために使う粉のことです。髪を触ったあとに手がベタつくと、ホールドを持つ感覚が変わりやすくなります。使うなら、結ぶ前に毛先や表面へ少量なじませる程度が扱いやすいです。
ボルダリング中に髪型が崩れると、集中が切れやすくなります。登る前のひと手間と、休憩中の確認で、ロングヘアでも快適に動きやすくなります。
急いで髪をまとめると、襟足や耳まわりの毛が残りやすくなります。最初は平気でも、登っているうちに短い毛が出てきて首元に張り付くことがあります。結ぶ前には、手ぐしだけでなくブラシやコームで髪を後ろに集めると、まとまりが長持ちします。ジムにブラシを持っていくのが面倒な場合は、家を出る前にベースのまとめ髪を作っておくと、現地での準備が楽になります。
ロングヘアを崩れにくくするには、根元の固定が大切です。毛先だけを丁寧にまとめても、根元がゆるいと全体が下がってしまいます。ポニーテールや三つ編みを作る前に、結び目を頭に近づけるようにしてしっかり固定しましょう。そのうえで、毛束を編んだり、数カ所をゴムで留めたりすると安定感が出ます。強く引っ張りすぎると頭皮が痛くなるため、痛みが出ない範囲で調整してください。
ボルダリングは一回登って終わりではなく、休憩をはさみながら何度も課題に挑戦します。汗をかいたり、マットに座ったりしているうちに、髪型が少しずつゆるむことがあります。登り始める前に、結び目、毛先、前髪の状態を軽く確認しましょう。髪を直すときは、登るエリアから離れた場所で行うと安全です。人が落ちてくる可能性のあるマット上で長く立ち止まらないようにしましょう。
ボルダリングは写真を撮る機会も多く、髪型にもこだわりたくなるかもしれません。ただ、後れ毛をたっぷり出したり、ゆるいお団子にしたりすると、登っている途中で崩れやすくなります。見た目を整えたい場合は、全体をきっちりまとめたうえで、ヘアバンドの色やゴムのデザインで雰囲気を出すとよいです。動きやすい髪型は、姿勢や表情も自然になり、結果的にすっきり見えやすくなります。
ボルダリング後の髪は、汗、チョーク、摩擦の影響を受けています。ロングヘアをきれいに保つには、登った後のほどき方や洗い方にも気を配りましょう。
三つ編みやお団子を長時間していると、汗で髪が絡まりやすくなります。ゴムを外すときに一気に引っ張ると、切れ毛や抜け毛の原因になることがあります。まず毛先のゴムをゆっくり外し、絡まっている部分を指でほぐしてから全体をほどきましょう。シリコンゴムを使った場合は、無理に引き抜かず、必要なら小さなハサミで切る方法もあります。髪を大切にしたい人ほど、ほどく時間を丁寧に取ることが大切です。
ボルダリング中は、手についたチョークが髪に触れることがあります。チョークそのものはクライミングでよく使われるものですが、髪や頭皮についたまま放置すると乾燥やごわつきを感じる場合があります。帰宅後は、ぬるま湯で予洗いしてからシャンプーをすると落としやすいです。汗をかいた日は頭皮も蒸れやすいため、髪だけでなく地肌をやさしく洗う意識を持つとすっきりします。
ロングヘアは、結ぶ、編む、ほどくという動作だけでも摩擦を受けます。さらにボルダリングでは、服や首元に髪が触れることも多く、毛先が乾燥しやすくなります。登った日は、毛先を中心にトリートメントをなじませると手触りが整いやすいです。洗い流さないトリートメントを使う場合は、頭皮ではなく中間から毛先につけましょう。根元につけすぎるとべたつきやすいため、量を控えめにするのがポイントです。
一度ボルダリングに行くと、自分に合う髪型が少しずつわかってきます。ポニーテールで毛先が邪魔だった、三つ編みは快適だった、お団子は頭が重く感じたなど、感じたことを覚えておくと次回の準備が楽になります。髪の長さや季節によっても快適なまとめ方は変わります。夏は首元が涼しいお団子、冬は帽子や上着に干渉しにくい三つ編みなど、状況に合わせて選ぶと無理なく続けられます。
ボルダリングでロングヘアをまとめるときは、視界をふさがず、毛先が大きく揺れず、落ちたときに痛くない髪型を選ぶことが大切です。初心者なら、低めポニーテール、三つ編み、玉ねぎヘアから試すと取り入れやすいです。顔まわりの髪が落ちやすい人は、編み込みやヘアバンドを組み合わせると快適に登れます。
ヘア用品は、やわらかいゴムや布製のヘアバンドを中心にし、大きなクリップや金属アクセサリーは避けましょう。スタイリング剤は少量にして、手がべたつかないようにすることも大切です。登った後は、汗やチョークを早めに落とし、毛先をケアするとロングヘアをきれいに保ちやすくなります。安全で崩れにくいまとめ方を選べば、髪を気にせずボルダリングに集中できます。